「それは、やっぱり俺が……」 大輔くんがまたなにか言おうとするから、 ギュッと手を握って止める。 「ホントにちがうの。 聞いて?」 じっと目を見てそう言うと、大輔くんはちょっとびっくりしたように、口を閉じてくれた。 ゴメンね、でも、最後まで聞いて欲しいから。 ちゃんと伝えたいから……。 電車の中はそこそこ混んでいる。 私が座っているのは、7人掛けシートの一番端だけど、 大輔くんの右隣には人が座っているし、 私たちの前には、つり革につかまって立っている人もいる。 私は声の音量を下げた。