「それは……」 高部先生の眼光の鋭さにひるみそうになったけど、それを跳ね返す勢いで告げる。 「北山学園大には、図書館情報科がないからです」 こう言えば、高部先生も納得してくれるだろうと思ったんだけど。 「図書館情報科? またずいぶん特殊な学科を選んだもんだな?」 特殊って……。 高部先生、私のこと、変わり者扱いしてる? 失礼なっ! 「私、司書になりたいんです!」 憧れの職業を、私は、胸を張って高部先生に教えた。 ところが。