「明日香、ほら、冷めちゃうよ」 「あ、ありがとうございます!」 おかしな妄想を振り払い、村上先輩が勧めてくれたコーヒーを飲む。 「ほら、見てごらん、きれいだろ?」 言われて、目の前の窓ガラスの向こうを見ると、大学の構内が一望できた。 構内にたくさん植えられている木々。 その間に建つ、重厚な建物。 それらに夕陽が当たって、一面オレンジ色に染まっている。 「あ、ホントだ、きれいですね……」