ウロウロ歩き回る俺に、センセーはあきれたような声をかけてくる。 「そうイライラすんな。 大学の構内にいるなら、じきに見つかるから」 だが、それを聞いて、ハッとした。 "構内にいるなら" ってことは。 もし、もう大学の外に出て、どこかよそに行ってたら……。 一気に不安が増す。 万が一、すでに大学を出て、人目につかないところに連れ込まれていたら、俺はもう栞を見つけられないのか!? そのとき、高部センセーのケータイが再び鳴った。