「栞の受験が終わるまで、待ってるから」 「大輔、くん……」 「応援してる。 大丈夫。 栞なら、きっと受かる」 「……ありがとう」 そうつぶやいて、栞はまたうつむいてしまう。 あー、なんか、栞、ひと回り小さくなったんじゃないか? ホントは、抱きしめたいけど。 ガマン、ガマン。 電車の中だしな……。 そのとき、電車が、俺の降りる駅に着いた。