【大輔side】 マナーモードにしていたケータイが、ブルルルと震え、ライトがメール着信を知らせている。 「わりぃ、ちょっと確認させて」 センセーにひと言断って、シャーペンを置き、机の隅に置いてあったケータイを開いた。 栞からだ! さくっと返信してケータイを閉じ、再び英語の問題集に向き直る。 すると。 「……フフン、栞からか?」 からかいの色をにじませた声で、センセーが聞いてきた。