「えっ、礼奈って、進学しないで、すぐ結婚しちゃうわけ?」 情報通の勇真も、知らなかったらしい。 「うん、現在、花嫁修業中! じゃぁ、綾音は?」 「私は、英文科」 「あー、それっぽい~。 ねぇねぇ、王子はー?」 大野に話を振られて、俺も答えた。 「史学科」 「へぇー、渋いとこ選んだねー。 じゃ、ひょっとして、栞も同じ史学科希望なの?」 大野が、栞の顔をのぞきこむ。