調査票を提出し、担任が教室を出て行くと、とたんに教室はにぎやかになった。 「ねーねー、なんて書いて出したー?」 大野が周りのやつらに聞いている。 「俺、心理学部~」 「えっ、勇真、心理学部なの? 意外~。 人気の経済とか行きそうなのに」 「ハハ、そうしたいとこだけど、成績的にムリだからさー」 「あー、そういうことね」 「そういう礼奈は?」 「あたしは、永久就職するから関係ないもーん」