「えー、ホントに本気?」 俺がしつこくそう聞くと、お袋は笑いながらうなずく。 「ホントに本気! まぁ、あなたの人生だし、どう生きるかはあなた次第だけどね。 ちなみに大輔、将来、仕事はどうするつもりなの?」 「いや……、まだ考えてねぇ」 「だったら、なおさら、見聞を広めるためにも、留学を勧めるわ」 参った。 お袋、ホントに、マジで、本気だ。 それに、お袋本人は、ニューヨーク勤務を断る気なんか、さらさらないみたいだし。