俺は腕を組んで、隣に座るお袋を見た。 お袋はすでに、話を聞いていたようで、落ち着いた表情で座っている。 「……いいの?」 俺が日本語で聞くと、お袋はおだやかに微笑んだ。 「これで最後だっていうし、会うだけなら、私はかまわないわ」 「いや、そうじゃなくて。 カールと結婚、もうホントにできなくなりそうだけど、お袋はそれでいいの?」 すると、お袋は吹きだした。 「なに言ってるの。 あの人を振ったのは、私の方よ。 それとも、大輔は、王子様になりたくなった?」