《覚えていていただけたとは光栄です。 はい、ジャン・エリクソンです。 ジャンとお呼びください》 ジャンは、親父の執事だ。 親父と初めて会ったとき、自由に動けない親父の代わりに、俺らが会う手はずを整えたのがジャンだった。 会うのは、あのとき以来。 親父の国の言葉は別の外国語だけど、お袋と俺は日本語と英語しか喋れないため、会話は英語だ。 お袋に促され、ジャンの向かいのソファに座る。 《今回はなんで日本に?》 お袋とジャンの顔を見比べて聞く。