「大輔」 お袋が応接間から出てきた。 「なに?」 聞くと、手招きされる。 しかたなく、応接間に顔を出すと、見覚えのある男が、こちらを見て立っていた。 《大輔様、ご無沙汰しております》 流暢な英語であいさつしてきたのは、銀髪の初老の外国人紳士。 俺も英語で返す。 《あ。えっと……、エリクソンさんでしたっけ?》 うろ覚えの名前を記憶から引っぱりだすと、相手は顔をほころばせた。