すると、大輔くんは、ベンチから立ち上がり、手を引いて私のことも立たせた。 「そろそろ行こうか」 「うん……」 私はただ、うなずくことしかできなかった。 「ただいまー」 「あ、おかえり。 コンサートどうだった?」 リビングでテレビを見ていたお母さんに聞かれ、足を止める。 「うん、大成功だったよ」