俺は栞の肩を抱き、耳元に唇を寄せた。 村上先輩がこっちを見ているのは、百も承知だ。 とことん見せ付けてやる。 「栞、今日、打ち上げがあるんだって?」 ヒソヒソ声で聞くと、栞はうなずいた。 「俺、栞とふたりでお祝いしようと思って、レストラン予約してあるんだけど、来てもらえない?」 栞は、また目を丸くし、でもすぐに少し困ったような表情で俺を見あげてきた。