かんぺきなあいつ。

春宮の後を追って辿り着いた場所は、教室を出て右に行くと突き当たりにある


決して遠くはない、家庭科の裁縫の授業時に使われる被服室だった。



恐る恐る声をかけると、相変わらず冷めた目をしている春宮が振り返った。


「柚木に、言いたいことがあって」


俺の目は思わず丸くなる。


は、春宮…が、俺に言いたいこと?


え…え!?嘘だろ!?


…んなわけねぇ、空耳だなきっと。


三広にしばかれすぎておかしくなっちまったんだな。





「なんかいろいろ勝手に解釈してるようだけど違うから」


「…え?」


「本当に柚木に言いたいことがあるの」


「…え!?」


ほんっといちいちうるっさい奴、と春宮は俺を見て深いため息をついている。


つーか空耳じゃない!?聞き間違えじゃない!?


春宮が俺に言いたいことがある…!




…なんなんだろ。 


ろくなことのような気がしねぇ…。



「…てかさ、なんで被服室?」


「え?」


「教室で言ってくれればよかったのに…」


「言えない」


「…え?」

















「教室では言えないことだから」