「おつかれぃ!」
「じゃーなー!」
あれから3時間後。
部活が終わり一緒に帰路についていた俺と祐樹と海と彰吾は
俺だけ家の方向が違うためしばらく歩いてから別れた。
「…ふー」
午前中に学校で見たのと全く変わりない、雲一つない青空。
今日はなんかいつもよりシュート入らなかったなぁ。
なんであんとき外しちまったんだろ。
それに比べ海のやつは相変わらずプレッシャーがかかろうとバンバン入れまくるし…
何気前々から海のシュート力が羨ましかったり…
「おい柚木」
休憩時間もさっさと水分補給してシューティングやるかな、なんて考えていると
間違っても男の声ではない透き通った少し高い声が聞こえた。
「…あ?」
振り向くと、すっげぇ見覚えのあるジャージを着た奴がいた。
俺ら男バスは白地に黒のラインが入ったジャージだけど、
そいつが着ているのは黒地に白のラインが入ったもの。
それは女子バスがみんなで揃えているジャージ。
