―――剣道場
「今、何つった?」
はい、こんな始まりです。
今、袴を身につけた大男の前に仁王立ちして、啖呵をきっているのは、我らが男前、奏ちゃんです!!
何故、こんなことになったかというと―――。
明陵高校は剣道で有名らしく、何をトチ狂ったのか、剣道部員達が喧嘩を売ってきたのだ。
――自分達より弱い奴は必要ない――などと。
で、冒頭の一言だ。
あづさは先程までとは様子の違う奏に、少なからず動揺している。
それを見兼ねた男がさっと救助の手を差し伸べた。
「おい、お前ら。 ここで何つう殺気放ってやがる。 こいつ怯えてんじゃねぇか」
「あ、土方さん。 いつもどこでも不機嫌丸出しの土方さんがどうしてここに?」
「聞こえてんだよ!!」
土方は手近にあった竹刀を沖田目がけて投げつけた。
が、やはり当たらない。



