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三人が戻ってきたのを見て、未だ数の減らない、むしろ増えた野次馬は道をあけた。
「遅かったね。待ちくたびれたよ」
「お待たせを。後は仕上げをするだけですから」
「奏、彼らはちゃんと見張っといたから」
珠樹の声に、顔を向けると、カフェの奥の方で件の彼らが縮こまって座っている。
何を吹き込まれたか知らないが、顔が引きつり青ざめている。
「沖田さん、珠樹。何かしましたか?」
「ううん」
「何にも?」
「一君、烝」
『聞くに絶えないものだった』
「やっぱり」
沖田さんも珠樹も響のこと好きだもんね。
あづさのことも嫌ってないし。
と思っている奏のことを好きなのである。
響のことを悪く言う奴は奏の敵、ひいては自分の敵。
二人の考えが行き着く先は、実に簡単なものであった。



