「ねぇねぇ、君達可愛いね?」
「一緒にお茶しない?」
隣の席に座っていた男二人組が、奏達に声をかけてきた。
どうやら、奏が男の格好をしているが、会話からして女だと判断したらしい。
しかし、奏はこの手には慣れていた。
「残念ですけど、もうすぐ連れが来ますから」
来る予定は皆無だが、連れがいるのは本当だ。
まぁ、今どこにいるかは分からないが。
「そんなこと言わないでさ」
「その連れもいつ来るか分かんないでしょ?それまで、それまで」
ウザイ。
奏が一言キツい言葉を浴びせようと口を開いた時、後ろから肩を抱かれ、口を手で塞がれた。
「ふぉひはふぁん、はふぁひ(沖田さん、珠樹)」
上を見上げると、無表情の二人がいた。
知っているだろうか、腹の中が黒ければ黒い程、無表情になった時の彼らが恐ろしいことを。
私は知っている。
某課の課長様のおかげで。



