「奏、こういうのはどうだ?」
次は斎藤だ。
手には淡いオレンジのブラウスに、白いスカートを持っていた。
「いいわね。澪ちゃん、基本和服だから洋服あんまり数がなかったのよね」
「ならカゴを持ってくる」
多くなりそうだと判断した山崎がカゴを取りに行った。
さすが監察方。
人混みをものともせず、スイスイと進んで行き、見えなくなった。
「これなんかどう?澪ちゃん、動き回るし、ズボンの方がいいんじゃない?」
「こっちのスカートみたいなズボンもあるよ?」
沖田と珠樹が争うようにして洋服を持ってきた。
二人共、外で言い争うのはやめて。
お願いだから。
恥ずかしいったらありゃしない。
仲がいいのは分かったから。
『仲よくないよ?』
口を揃えて言い終わり、火花を散らす二人。
二人して心読むのやめてよ。
しかも珠樹はまだしも、なんで沖田さんまで読めるの。
他人のフリしよ。
側で服を見ていたあづさの肩を押し、その場から立ち去った。
同じ店の中だから大丈夫だろう。



