「あなたも被害を被ったんだろうが、こうも狂ったのなら、仕方ない」
「…オマエハ、アノオトコトニタニオイガスル」
「……………」
「しゃ、しゃべった!!」
藤堂が目を見開き、一方、奏は目をスウッと細めた。
あの男?
似た匂い?
珠樹?
「しゃべってるんじゃなくて、念だよ。頭の中に直接話かけてるの」
「へぇ〜」
珠樹による講義が始まった。
しかし、念で話せるのは、かなり年を重ねた妖か、高位の妖でないと無理なはずだ。
今日、昨日出来上がったような蠱毒でできた妖に、そのような力があるとは思えない。
…………まさか。
「あなたは……土地神でいらっしゃるか?」
『えっ!!?』
話をやめて、みんながこちらでの会話を聞き始めた。
土地神ならば、念で話すことができる。
いくら人身をとらぬ生き物神であっても。
それにこの気の強さ。
神気はもう感じられないが…………堕ちた神。
ならば、神気が強ければ強い程、堕ちた時の邪気は増す。



