「………だって。あの女が…」
あの女?
「女一人呪い殺すのに、あんた一体、何匹生き物を殺しあいさせたってわけ?自分の都合の良いことばかり。隠れないで現実見な!!」
「……だって……まだ死にたくない」
死にたくない?
「あんたが殺した女もそうだったろうね。たかが人間が、他人の生き死に勝手に決めんな!!……思いあがりめが」
奏は口調を改めた。
それは長い長い年月を生きてきた鬼を感じさせた。
「……ふぅ。埒があかん。もういい。片っ端からかたしていくしかない」
「あ、あの!!」
奏が寝室を去ろうとドアに手をかけた時、女が声をあげた。
「あの、ごめんなさい」
「……謝る相手が違う」
奏は振り返ることなく、部屋を後にした。
そして刀を抜き、家の外へと出た。



