―――次の日
「奏、奏っ!!聞いて聞いてっ!!」
「何、どうしたの?」
奏は目をこすりながら肩を揺さ振った少女、あづさを見た。
何故か興奮しているようだ。
「あのね、あのね!!あのこっくりさんしてて行方不明になった子、戻ってきたんだって!!しかもかっこいい男の人が家まで届けてくれて!!」
「ふんふん」
「それにとっても感謝した両親が、一目惚れしたっていうお互いのお付き合いを認めたんだって!!結婚前提らしいよ!!?」
「ふ〜ん」
「奏、聞いてる?」
「ふんふん」
「奏、今朝のご飯、何食べた?」
「ふ〜ん」
「聞いてないじゃん!!」
だってもう知ってるし。
眠いのだよ、あづさちゃん、私は。
そいつらのかけおちごっこに付き合って。
第一、両親もその男が攫ったなんて考えないのかね。
ま、一月いなかった娘が帰ってきて、半狂乱になってたしな。



