「……あーもう、最悪だ…」



目の前の机に積まれたプリント、思い出される昨日の2人と、朝の自分の嫌になる言動。


モヤモヤと出ているあたしの負のオーラは、カリフラワーの如く頭の上に広がっていく。

チクタクチクタク、時間を刻む時計の音さえ憎らしい。




昨日は7時半に終わったけど、量が増えた今日はそうもいかず。



終わったのは、まさかの8時半だった。





「ごくろうさん、気を付けて帰れよー。」




そんなこと言うくらいならもっと問題数減らしてよ。


なんて思いを呑み込み、タケちゃんを無視してトボトボと職員室を出る。



無意識にグラウンドに目がいく渡り廊下で、自分のテンションの低さに改めて気付かされた。



昇降口にも校門にも、潤くんの姿はない。




そりゃそうか、と思いながら昨日のように暗い夜道を一人でトボトボ。



しかし5分ほど歩いた先の横断歩道を渡りきったとき、目の前のコンビニのガラスを見てあたしは一瞬ドキッとした。