――――――――…… 「お姉ちゃん?どーしたの??泣いてるの?」 「……違うよ、奈月。目にね、ゴミが…入っちゃっただけだよ」 「ほんとーに??奈月がとってあげるよ!」 「大丈夫よ、奈月。ありがとう」 小学生だったあたしは、幼すぎて気づかなかった。 気づいてあげられなかった。 お姉ちゃんがいじめられていることに。 お姉ちゃんは、学校でひどいいじめにあっていた。 ほんとにひどかったらしい。 言葉じゃ表せないほどに。 すごく、すごく。