記憶 ―流星の刻印―



「……何、…何ですって?美々の…娘…?この子が…?」

花梨さんの表情から、
物凄い動揺が伝わってくる。

私と太磨の顔を、
何度も交互に見つめ直すと、
口を開けたまま静かに何度も頷いていた。


「――…じゃ、じゃあ、私の娘も同然じゃないのっ!!やっぱりハグしていいかしら!!」


「…えっ…――ぎゃあぁぁ!!」
にゃっ
『――にげ、ぎゃぁあぁぁっ』

逃げる隙もなく、
腕に居た虎白まで…、
まとめて抱き締められたわ。


「…あぁ、ごめんね?感極まって。美々の、美々のね~…あぁ~…そうなの~。あら、この子は何処の子?」

花梨さんの注意は、
今度は半泣きの虎白に向いた。


「…花梨、お前な…。所長のくせに俺に書かせた書類、読んでねぇのかよ…。……嬢ちゃん、無事か?」

「……無事じゃないわ」

痛いわ…
強烈だわ、この人。
…私…一気にグッタリよ。

一見細身に見える花梨さんに、本当に半端ない筋力があった事をこの身をもって体感したわ…。


「…書類~?書類なんてねぇ~、所長は幾らも見ないで印鑑押せば良いのよー?下の子たちがちゃんと…」

そうブツクサ言いながら、
花梨さんは先程投げ捨てた書類を、1枚ずつ拾っては眺めていた。