記憶 ―流星の刻印―



ババ様が言っていたのは、
「私の古傷を癒やす薬を仕込んだ特別な物」っていう事だけだった気がするんだけど…。

別の意味合いの「特別」もあったのね?
この肩当てについて、もっと細かく聞いておくべきだったわね。


「……嬢ちゃん、それはこの旅の間中、どんな時でも絶対に外すなよ?」

「……なんで?」

太磨の真剣な眼差しが、
私の瞳を捉えていて、思わず息を飲んだ。


「…何でも。どうしても。」

「……何それ。それじゃ理解出来ないわよ。」

「――御守り。まぁ、嬢ちゃんが幾ら外そうともがいても、龍の巫女様が妖術を使わない限りはもう外れねぇけどな?」

……えっ…
それって…まさか…


「再びあの村に帰らない限りは、ずっとそのままって訳だ。」

太磨はそう言うと、
意地悪くニヤッと笑った。


「――ちょっと!?蒸れるじゃない!!痒くならない!?嫌よっ、こんな古臭い不衛生な、しかも不格好なっ…」

「平気平気。古臭い、不格好つっても、もう肌に一体化してるから、誰にも見えないし触っても気付かれない。目に見えないお洒落?」

聞いてないわよ!?
しかも「不衛生」な部分に関しては!?

騒ごうとした私の口元を、
太磨の指先が止めた。