記憶 ―流星の刻印―



太磨はうっすらと瞼を開けると、疑う様な目で私を見たわ。

でも、本当よ?
あわよくば全部覚えて、自由の為に太磨から逃げようなんて、もう思ってないわ。


「…あ~…今後も俺が手続きするから、嬢ちゃんは手を出さないでいいよ?」

「どうして?」

「…ちょっとね。大人の事情が絡んでくる訳よ。」

そう言った太磨の言葉にピンときた私は、意気揚々と声を潜めて言ったわ。


「…虎白の、契約の首輪の申請者の事でしょ?どう誤魔化したの?」

「……秘密。」

太磨は目を閉じた。
教えてくれる気はないらしい。


「どうしてよっ!!それに、私もう1つ疑問があるんだけど!!」

「…はいはい、我が姫?」

「身体検査で、荷物は勿論、太磨の武器も、防具まで係りの人に捕られちゃったじゃない?なのに、どうして?」

私は、
自分の肩を指差した。

私の左肩を覆っている、
ババ様が与えてくれた肩当て。

係の人は事細かに私の体に触ったにも関わらず、不思議な事に肩当ては押収されなかった。

気が付かなかった?
…そんなはずは無いのよ。


「…龍の巫女様が言ってたろ?特別な物だって。」

「言ってはいたけど…」

私は首を傾げていた。