目線の高さが同じになると、
太磨は真っ直ぐに私の瞳を覗き込んだ。
「ほらほら、非力なお嬢さん。力じゃ俺にも適わない。」
「――…っ!!『お嬢さん』も止めて!!っていうか何なの!?あんたキャラ変わってないっ!?」
体勢を崩されながらも、私の反抗的な態度は変わらなかったし、素直に従う気もさらさら無いわ。
さっきまで嫌味ながらも、敬語で私に接していたくせに、急に大きくなった太磨の態度に苛立ちを隠せなかった。
「…だから、話し合おうって。これが俺の素だよ。任務は遂行するが、お互いの為になるように、楽に旅をしようって言う訳さ。俺も遠慮は止める。」
「――今までのどこに遠慮があったって言うのよ。これまで以上に馬鹿にされながら旅するなんて御免よ!!」
私は声を荒げたけれど、
太磨は落ち着き払った態度。
「そうだなぁ。…言葉遣い?あと仕事とはいえ、我が儘な小娘を立てて行動しなきゃいけなかった苛立ち?その他色々…」
「……っ!!相当ムカつくわね、あんたっ!!」
「はははっ…。よく吠える小娘だな?そっちの小さい獣より威勢が良い…」

