記憶 ―流星の刻印―



昨夜にババ様から貰ったのは、虎白と私の耳元に片方ずつある、蒼い石のついた錆びかけた古びた耳飾り。

そして、
これからくれると言うのは、
またまた古びた肩当て。

新品なのって、
国から申請して貰った虎白の首輪くらいじゃない。


「…古い物には力が宿るからね。新品だから良い物とは限らないさ。いいから、しな。」

私の感情をよんだのか、ババ様の後半部分の言葉は、ちょっと怒ってたわ。

美玲さんが肩当てを私に渡し、代わりに虎白を抱いてくれた。


「…肩当て…って…」

虎白の爪から私の美肌を守るには丁度良いのかもしれない。

だけど、虎白が甘ったれて私の肩から降りなくなっちゃうじゃないの…。

そうブツブツ言いながら、
私は渋々に受け取った肩当てを服の上から装着した。

すると、

「服の上から、じゃない。直接、肌にしな。」

「…は?」

ババ様の言葉に、ハテナマークしか出なかったわ。
普通は服の上からでしょ?


「…特別な物だよ。お前の古傷を癒やす薬を内側に仕込んであるからね。」

「…はぁ…」

私言われたままに器用に肩だけ服をめくり、直接肌に乗せた。
皆に見えない様に後ろを向くと、ゴソゴソと服の中で付属の紐で固定。