記憶 ―流星の刻印―



「――黙らっしゃい、青二才!!あんたと接触しなければ、平穏に済んでた旅なのよ!!なのに、この鼻ったれは!!ノコノコとっ!!」

「…すまん」

花梨さんの怒りは、
再び太磨にも向いていた。


「…でも、ごめんなさいね。この鼻ったれも全てを知っていた訳ではないの。知っていたのは貴女の事だけ。朱雀の存在、青二才の存在…、それを説明しなかった私にも原因があるわ…」


太磨は朱い鳥を追い掛けた。
接触させては危険だと、知っていた訳ではなかった。

朱理は、
偶然に私たちを見つけた。

朱雀を宿す彼は、私に眠る龍神の存在に薄々気が付き、何も知らない私を刺激した。

そして…、
こうなった…。

眠っていた龍神、
私の刻印が…、
目覚めてしまったのだと…。


「…四彩華の『四獣』を宿す者同士は…、その気配を感じる事が出来ると聞いているわ。もう…氷上の主に、知れてしまったかもしれない…。」

「……氷上の、主?」

「私たちが1番に恐れていたのは、それなの…。貴女の存在がアイツに知られてしまったら、貴女が危険になる…」

氷上の、主…?


「…砂丘の王子様を誘拐したのも…、確か…」

「――そう」