――カインの回想…、

「神様、そろそろ邪心の壺がいっぱいになっているようです」

「もう、500年も過ぎたのか?」

「いえ、300年程ですが、下界で人間が増え過ぎ、死者もそれに併せ増えている為…」

「そうか、じゃぁまた浄化の天使…ん~…」

「どうかされましたか?」

「いや、ふと思ったんじゃが…」

「どのようなことでしょうか?」

「いや~なんか最近面白い事無いなぁ~って、それでじゃな~…」

「そうですか…」

チャリン…
カインは、ポケットから金属物を神様の側に投げた。

「では、浄化の手配はこちらでやっておきますので、あなたはそこで知恵の輪をやってて下さい」

「あれ?ちょっ…無視? 退屈だから面白いこと思い付いたのに? 気にならんのか?」

「なりませんよ」

「えぇ~…ちょっと聞いて欲しいんじゃが…」

「お断りします」

「お願いします。聞いてください」