「た、助けて…」

俺の目の前には、おっさんが立っていた。

ただ、普通じゃなかった――。

目は赤く光り…

黒いオーラのようなモノをまとっている。

俺は、ここで死ぬ――、

そう、直感した。

神様…

俺、何か悪い事したかよ?

なんで、こんな事になったんだっけ?

たしか、このおっさんを助けようとして--、

--数分前--

「はぁ、9時かぁ…何で何もないかなぁ~」

人和(とうわ)は、小腹が空いてコンビニで、オニギリとジュースを買って歩いていた。

両親は遠縁の親戚の葬儀で明日の夜まで居ない。