こういうとき必ず一歩前に出るのは父様で。
だけど…。
「いっやー……あんまりびっくりして…」
「僕の人生で最大の衝撃だったかもしれない…」
「なんかもう、何にどういう反応してええんか分からんわ」
『ま、カエデも男だったってことよね』
『お前それしか言えねーのかよ』
『とにかくおめでとうマヒロ!』
『そうよ、おめでとう!』
「そうだな。……俺もぶっちゃけメイリーに同意だがな」
「つーか逆に、そんな驚くほどカンケイなかったのかこいつら」
ま、完全に無視されてるってこのことだよね。
「いやーありがとうありがとう」
「ねっ、ねっ、真裕ちゃん、今何ヶ月なんだっけ?」
「えー……。んーっと…。えー…」
『把握しとけそれくらい!?Σ』
「てかみんな私を無視しないでよ! それも含めて説明して進ぜようと言っているんだよ!?」
きいっとハンカチを噛む勢いでまたも出しゃばった父様に、今度はみんなが振り返った。
『そうだわ。聞きたい』
『どうなってるの?』
そして…父様の口から、あたしも知らなかったことも交えて真相は語られたっ!
「ふむ。遡ること二ヶ月前だ。真裕が発見され、病院に運ばれたあのとき…」

