――楓サイド――
「……どう始末つけてくれるんですかね」
「……どうしましょう」
「目に見えてたことでしょう」
―ババババババババッ
『いらっしゃるんでしょう!? 星野楓さんはどちらですかーっ』
「…こうなることくらい」
いつかの結婚発表のときのように、藤峰本邸にはヘリや車やでカメラが押し寄せていた。
その理由は数時間前に遡る。
―――
――
―…
「その前にー…」
バイオリンを買いに行くとかわけの分からないことを突然言い出したかと思うと、ピタリと立ち止まった義父(ちち)は言った。
「今度はなんです?」
「ちょっと待っててねっ」
「ハア……」
帰りてぇ…。
思わずため息をこぼして、機嫌のよさそうな後ろ姿を見送った。
……ことを、直に俺は後悔する。
「さーてこれでよし!」
「…?」
十分ほどで戻ってきてそう満足そうに言うと、また「じゃあバイオリンを…」と言い出したお義父さん。
一体何をしたんだろうか…。嫌な予感がする。

