―――……
「ねえねえまおも行っていい?」
「いいわけないだろ。外に出てもしなんかあったら俺が殺される」
「大丈夫よー…………たぶん」
「たぶんてΣしかもそれ以前の問題だっ」
翌日朝。
ユウキが学校に行くというので、ヒマすぎて珍しく朝から起きていたあたしはついて行こうとねばってみた。
当然「バカかあんた」と真顔で言われたわけだけど、大人なあたしはそんなことでは怒らなかった!
「蹴ったくせに…」
「このあたしがそんなに乱暴なわけないわ」
いやあねユウキったら。
まったく。…ね。
「えー超ヒマなのに」
「だからって来てどうするんだよ? 大騒ぎになるぞ」
「あらいやだ。あたくし武藤真緒ですことよ」
「……」
あーあつまんない。
早くかっくん帰ってこないかな?
お買いもの…行きたいなぁ。
「…ね。お洋服欲しいよね?」
「別に欲しがらないんじゃ…」
「さっさと行けっ」
「はいはい…」
がるるっと睨みつけるとユウキは、くすくすおかしそうに笑いながら部屋を出て行った。

