「くれたのよ。メイリー達が」
余計なもん…!
余計なもん渡しやがってあの野郎…。
「よいしょ…こうかな? こう? …おっ、こうだ!」
たまらず額に手を当ててため息をこぼしていると、納得したような声。
ふと顔を上げてみれば…。
「きゃー❤見て見て! 可愛い? 可愛い?」
腰辺りまである長い茶髪で、先がなんかクルクルしてるものをつけてはしゃぐ真裕の姿。
「ねえねえまお可愛いー?」
相当気に入ったのか、そんなことを聞いてくる。
「…………」
「…可愛くない?」
「い……」
「…?」
「……いや…」
「いや?」
「か…………わいい……けど…」
「きゃーほんと!? うふふふふー❤」
…くそ。
簡単に喜びやがって…。
俺がどんな思いして言ったと思ってんだよ…。
「あとはこの帽子かぶるんだ。可愛いでしょ! これもねー、メイリー達がくれたのよ」
「よかったな…」
「うん❤かっくんはこれね? ますます素敵になっちゃったらどうしようもう❤鼻血噴いて倒れたら、救急車よろしくね」
「絶対嫌だ。俺が恥ずい」
「ひどっ! 愛する妻が倒れたら救急車くらい呼ぼうよ!」
「普通なら呼ぶがそんなんで呼べるかΣ」
大体サングラスつけたくらいでそう変わるとも思えない。
いい意味でも…悪い意味でも。

