――真裕サイド――
「うー…ん……でもさぁ」
「そうやで? 大体まおたん大事な体やし…」
「そこは大丈夫だ。いざなにかあっても絶対守る。…楓が」
「お前も責任取れΣ」
「かっくんがまもってくれる❤」
思い思い好きなことを口にするあたし達は、とことん自由で。
そして状況は最悪である。
「楓様っ!?」
「おおお!? 来た!」
「まおちゃん、こっち」
「ほら行きなさい修平!」
…うん、追われてる…っていうね。
身を隠しては見つかり、また身を隠しては見つかり…。
ちなみに身を隠すときには一度しゅっちゃんが姿を見せるの。
別の方向にね。
…まつまりは囮だよねまたね。
「本当にするの?」
「じゃあ早くした方がええんちゃうん」
「お前本当に大丈夫か?」
「まあなんとか」
「これしか手はないよ」
いや、だけど本当にうまくいくんだろうか。
一体どういう仕組みだと…。
「あたしが藤峰真裕ですって名乗ればコトが収まるなんてことになるわけ?」

