なんかもう、色々慌てすぎて反応のしようがなかった。

ただあわあわときょろきょろしていると、なにやら…。


「ちょぉぉぉおおおおっっっとぉぉおおお!!!」


…なにやら……地獄の底から這い出てくるゾンビのような雄叫びが…集団の背後から…。


「誰がゾンビよコラ!Σ」


「あっ、りんりん」


「おどき! おどきったらもう! まおに近寄らないの!」


どうやらゾンビの正体…あじゃなくて、雄叫びの正体はりんりんのもので。

やってきたかと思うと、群がる集団をしっしと追い払ってくれた。


「あんたなんでこんなとこにいるの! …ってあんたまで!?」


あたしにびしいっと指を突き立てたかと思えば、すぐそばにいたかっくんにようやく気付いた様子。

でもおかげで…。


「え…!?」

「か……」



『楓様あっっ!?!?』



「おおうっ」


…思わずおののいてしまうほどの、驚愕の叫び声に襲われた。



「あ…あら?」


「あらじゃないわりんりん…」


「あたし…なんかまずいこと、した…?」


「したわりんりん…」


「…………」


「……」


「え……えへへへへへへへへ!!」


「えへへじゃすまないわりんりん…!?」