実際のとこ大丈夫なんかではない。
俺のせいでだいぶ…無理をさせた。
おかげで切迫流産しかけたらしいし、体調もずっと悪かった。
このところようやく悪阻が落ち着いてきたばかりだ。
それをへらへらしながら「大丈夫」なわけはなかろうに。
「ほらー、この人の子なんだからアホみたいにしぶといに決まってるじゃん❤」
「アホで悪かったな」
ニコニコ言う真裕に文句を言いながら、久しぶりに藤峰の自家用機に乗り込んだ。
…気のせいだろうか。
中がどうも派手になっている気がする。
設計はお義母さんの趣味とか言っていた気がするが、そこへ明らかにあの義父親の趣味が盛り込まれている。
今まで華やかながらもどこか落ち着いていて…よかったのにな。
かわいそうに。真琴さんも。
「む? なんだね?」
「いえ…別に」
…本当に、なにがよくて結婚したんだろうか。
一般家庭の女性だったと聞くが…。
誰がどう見てもすごくいい人だったし、こう言っちゃなんだが金目当てとかではないだろうに。
…まあ、この人にもあるってことだな、なにか。
あるんだろうが……。
「ああっ。僕のバナナがないっ」
「あーそれ来るとき食べた」
「なにいっ」
「てかさ、あったって一ヶ月経ってるんだから食べられるわけなくね?」
「……それもそおだ」
…とてもそうは見えない。

