鈴の鳴るような声。 いつもと変わらない、 キレイな黒髪。 秋らしい、シックな装い。 クラスのみんなが、 しんと静まり返った。 「大丈夫だよ!」 と愛美が明るく返した。 「こっち、おいで!」 何人かはまた話し始めたものの ぎくしゃくした雰囲気は捨て去れず、 あたしは懸命にムードを取り戻そうと 如月さんに話しかける。 如月さんは少しあたしに会釈して、 あたしの隣に座った。 少し、ドキドキする。 いつも少し見とれていた彼女が あたしの隣で、動いている。