ユリちゃんが何か言いかけた途端、
わっとお店にクラスの中で少し目立つ
派手な子たちのグループが
入ってきた。
「真由!おはよっ!」
「おはよー!」
「てか、真由!
私服可愛いじゃん!」
「そんなことないよぉ~。そっちこそ!」
軽く言葉を交わしてから、
ユリちゃんに視線を向けると、
ユリちゃんは小さく首を横に振った。
まぁ、あまり
おおっぴらにできる話じゃないもんな。
あたしはそう納得して、
隣のユリちゃんと
全員分のコップを取りに行っていた
愛美と、たわいもない話を始めた。
どんどん男子も女子もそろってきて、
にぎやかになってきた。
まだ、彼女は来ない。

