〝何やってんの、真由! 助けなきゃ!〟 〝バカ! そんなことしたら、自分が…!〟 まさに、あたしの中の 天使と悪魔が戦っている状況。 …けれど、天使が勝つはずもなく。 「…うん、やっぱり、行こう」 「…うん。なんか、ごめんね。 こっち、通らなかったら…」 「…愛美のせいじゃないよ!」 〝ねぇ、如月さんは いじめられているの?〟 喉元まで出かかった言葉を 必死に飲み込む。 それを言ってしまうと、 きっと愛美の笑顔は 崩れてしまう… そんな気がしたから。