チュンチュン

鳥の鳴く声で目覚めた。


「ふぁぁぁっ、朝だ~」


パンの焼ける良い匂いに
誘われてリビングに行くと
お母さんが朝食を作っていた。


「お母さん、おはよ」


「ああ、沙織おはよう」



「ん~やっぱりお母さんのスクランブルエッグは美味しい」


朝食を食べていると
高1の弟、昴(すばる)も
起きてきてご飯を食べ始めていた。


「昴おはよー」


「はよ」



ジーッ
ん?
なにか視線を感じて見てみると、昴が私をじっと見ていた。


「なに?昴」


「あっ…あのさ姉ちゃん」

私はブラコンで昴の『姉ちゃん』って呼ぶ声が大好き。いや…昴が大好きで中学の時は、くっつきすぎて良く恋人に間違えられて昴に怒られたもんだ。



「ん?なに?お姉ちゃんと学校行きたいの?」

少しからかってみた。


案の定

「ちっちちげぇよ」

この慌てぶり…

可愛いー

「昴可愛いー」


「からかうなよ!」


これ以上怒らせて口を聞いてもらえなくなったらまずいと思い、話を戻した。


「お姉ちゃんに言うことあるんでしょ?」

「あぁ、あのさ?…んー…あーっ!もういいや」

はい?

そう言って自分の部屋に戻ってしまった。

「変な昴」