そして、四限終了のチャイムが鳴り、昼食タイムだ。
紫頼ちゃんが私の席までお弁当を持ってやってきた。


「夏陽ー!席借りるからー!」

「はっ?!ってか、フツー『借りていい?』って聞くとこだろ!勝手に決めてんじゃねーよ!」

教室を出ようとしていた都川くんは、
窓側の私の席まで聞こえるように
大きな声で言った。


「だって、あんた学食でしょ?!」

紫頼ちゃんも負けじと大きな声で言う。


「まぁ、それはそうだけど……わーかったよ!勝手に借りとけ!」


都川くんは、半ば投げやりな感じで言い放ち、教室を出て行った。
その左手には、きちんとサイフが握られていた。


ほんとに学食なんだ…(笑)