「ごめん、小路!今日は一緒に帰れないや…。」


必死に手を合わせて謝ってくるこの美人女子。


私の唯一の親友である、
八木澤紫頼 ヤギサワ シヨリ ちゃんなのです。

一年生の時に、名簿順で前後になって、
人見知りの私に紫頼ちゃんが話しかけてくれたんだ。


「うん、わかった。じゃあ、私は一人で帰るね。」


わかってる。
紫頼ちゃんは、今日、彼氏さんと放課後デートなんだ。
昼休み、私とおしゃべりしながらだけど、
ずっとメールしてたもんね。


紫頼ちゃんには、他校に1コ上の彼氏さんがいる。
写メを見せてもらったけど、
それはそれはもう、イケメンで!

さすが紫頼ちゃんだなぁ~って、思ったなぁ。