もっと早く‥

帰国して俺は紗夢の部屋に入った。




「紗夢、お前そっくりな奴に出会った。もしかして紗夢が引き合わせてくれたのか?」






なんて呟いて。








ベッドに座り手紙を広げた。





もう何度も広げたもんだからボロボロだ。





「紗夢‥俺、一歩を踏み出してもいいか?」





そう手紙に問いかけた。





なぁ紗夢、お前はもう生まれ変わったか?






もし生まれ変わってるなら、次こそ幸せになれよ。







俺はそれだけを願ってる。








それだけを。