もっと早く‥

赤外線をした後、彼女は搭乗時刻らしく足早に去って行った。






「社長、彼女さんですか?」


「いや‥。」


「キレイな方じゃないですか。」






俺の部下がなぜかテンション上がっている。






「俺らも行くぞ。」





俺はスクッと立ち上がり搭乗口へ歩いた。





「あ!社長!待ってくださいよー!」





飛行機に乗ってから彼女のことばかり考えていた。








メモリーには來見田夏音(きみだ なつね)。







夏音‥か。







「社長、電源をお切りください。」



「あ、あぁ。」







部下に言われる様。






仕事中は忘れよう。