もっと早く‥

「真美がいろんな人を使っていたらしい。」


「…。」




俺は力なくソファに座った。





「真美が玲美を俺らの学校に送り込み、紗夢のことを調べさせた。」


「‥はっ‥何だよそれ。」


「それから、あの兄貴、美幸を使って紗夢の住む、このマンションを調べさせた。」


「‥。」


「紗夢が一度家に帰ったとき、兄貴が合鍵を作ったらしい。」


「っ!!」





だからあいつあの鍵は自分のだと‥。






「その合鍵は2本あって、1本は真美に高額の値段で売ったと。」



「あのクソ兄貴っ!」



「‥それから‥。」



「まだあんのかよ?」



「あの兄貴と真美は政略結婚する予定だったらしい。」



「‥。」





だから真美があの兄貴も動かせたって?





「信じられねぇ。」