「お前の街だが、俺達の側から見ると少し変わる」


あたしが見たところ

『玻璃の谷』はオフィス街から駅までの繁華街で

『迷いの森』は郊外の森林公園と場所が同じだ。


「まずは氷狼の数を把握する」


「そいつはいつも通りおいら達が」

狐が言った。


「数が把握できたら、我々は『玻璃の谷』から『迷いの森』の方へすべての氷狼を追い込む」


棒が道筋をなぞる。


「そして海沿いの崖まで追い込んでできるだけ多くを狩る」


「全部は狩らないの?」

あたしは素朴な疑問をぶつけた。